2018.07.11

夏こそ食事に気をつけましょう

夏こそ食事に気をつけましょう

うだるような暑さのなか、食欲不振に陥ったり冷たい麺類ばかり食べたりしていませんか?体の栄養不足や栄養バランスの乱れは、育毛にも大きな影響を及ぼします。この季節は、抜け毛の秋を前にした大事な時期です。
きちんと三食、食事をとって、体も髪もすこやかに保ちましょう。

体の栄養不足が髪の成長に影響

髪が育つために必要な栄養は、頭皮の毛細血管から血液を通して毛根に供給されます。ところが体そのものが栄養不足になると、毛根に十分な栄養が届けられず、髪の成長に支障をきたすようになります。
また、汗をかいて体内の水分が不足すると、血液がドロドロになりやすく、血行不良で毛根に栄養が行き渡りにくくなります。

健康な髪にはアミノ酸が必須

とはいえ、スタミナ満点の食事を毎食とれば良いというわけではありません。いろいろな食品からいろいろな栄養をバランス良く摂ることがもっとも大切です。
なかでも意識して摂りたいのが、髪をつくる材料となるアミノ酸です。髪は主に硫黄を含んだ含硫アミノ酸から成るたんぱく質でできていますが、これらは体内で合成することができません。ですから、食事でしっかり補う必要があるのです。 含硫アミノ酸は、アジやイワシといった青魚や豆腐や納豆などの大豆製品、鶏ささみなどに多く含まれているので、これらの食品を積極的に食べるようにすると良いでしょう。

(100g当たり)
大豆 1,100mg
鶏ささみ 900mg
アジ・イワシ・カレイ 860mg
豚肉(脂なし) 830mg
鶏卵 690mg
玄米 330mg

(日本食品標準成分表2010準拠/アミノ酸成分表より)

ビタミン・ミネラルもバランス良く

髪に栄養を運ぶのに必要な鉄の吸収を助けるビタミンC、血行を促すビタミンE、アミノ酸からたんぱく質をつくるために必要なビタミンB群なども欠かせません。また、鉄や亜鉛などのミネラルは、不足すると抜け毛や髪やせの原因になるので積極的に摂るようにしてください。

 

育毛専門医 桑名博士
1954年高知県生まれ。名古屋大学医学部卒。医学博士。
シャーレ内での毛包細胞培養に成功後、各種育毛剤を開発する。皮膚科部長を務めた高知赤十字病院時代は日本でも珍しい「育毛外来」を開設。現在は桑名皮フ科院長。日本医学育毛協会理事、日本臨床毛髪学会評議員。