「冬老化」から髪と頭皮を守る!
冬の冷たく乾いた空気によって老化が進むのは、肌だけではありません。髪を育てる土壌となる頭皮も、何もしないでいると、同じようにダメージを受けて老化が早まります。
だからこそ、この時期は頭皮の血行促進やうるおい補給といったケアが最重要。
肌のお手入れ同様、入念なお手入れを心がけ若々しい頭皮を保ちましょう。
頭皮の乾燥が招く角質肥厚(かくしつひこう)
この季節は、乾燥した大気や冬場の皮脂分泌の低下により、皮膚の角質層の水分が減少。さらに代謝も悪くなるため、古い角質がはがれ落ちにくく、頭皮は硬く厚くなっていきます。この現象を「角質肥厚」といいます。
とくに、年齢を重ねた肌は、保湿成分であるセラミドの量が減っているので、いっそう乾燥が進み角質肥厚を引き起こしやすくなります。
硬く水分を失った土壌では植物が育たないように、角質肥厚に陥った頭皮では髪も育ちにくくなります。また、育毛剤の浸透も悪くなるので注意が必要です。
冷えによる血行不良も問題
寒さで体が冷えると、血流が悪くなり、栄養が頭皮にまで十分に運ばれにくくなります。当然、髪は栄養不足となり、元気に育つことが難しくなります。
日頃から、お風呂でしっかり温まる、なるべく体を動かして内側から温めるといった生活を心がけましょう。
これだけは守りたい!お手入れポイント
1日30秒!頭皮マッサージ
肩のコリをほぐすように、マッサージで硬くなった頭皮をやわらかくして、血行を促しましょう。理想は、1歳の赤ちゃんと同じくらいやわらかい頭皮です。
育毛剤でうるおい補給
朝晩、育毛剤で乾いた頭皮にたっぷりとうるおいを与えましょう。髪の細胞が活発に活動する夜は、とくに効果的。洗髪しない日やお湯洗いだけの日もお使いください。
・気になる部分だけでなく全体に使う
・毎日コツコツ続けること
過度な洗髪に注意
春夏と比べると皮脂の分泌量が減るため、シャンプー剤による過度な洗髪は皮脂を取りすぎて、バリア機能の低下を招きます。
頭皮も防寒を!
冷えや乾燥から頭皮を守るため、外出の際には保温性が良く締め付け感のないニット帽などの着用を。タートルネックのセーターやストールで首筋も防寒すると、頭皮への血流が良くなります。
シャーレ内での毛包細胞培養に成功後、各種育毛剤を開発する。皮膚科部長を務めた高知赤十字病院時代は日本でも珍しい「育毛外来」を開設。現在は桑名皮フ科院長。日本医学育毛協会理事、日本臨床毛髪学会評議員。