2018.05.16

~髪と頭皮を守るために~ 今から始めたい紫外線対策

~髪と頭皮を守るために~ 今から始めたい紫外線対策

紫外線は肌老化の元凶ですが、髪と頭皮も同様です。紫外線に当たることで、さまざまなトラブルが発生し、育毛に悪い影響を及ぼします。
特にこの季節、気をつけたいのが「うっかり日焼け」。
まだ春だからと無防備で出かけてしまうと、紫外線ダメージを予想以上に受けてしまいます。本格的な夏を迎える前に、しっかりケアしておきましょう。

紫外線の量は春から急増します


日差しがうららかでも、春の紫外線は想像以上に強いのをご存じですか?
4月から5月にかけての紫外線量は、真夏に匹敵するほど多く、強力なエネルギーをもつ紫外線B波は、冬季の5~7倍にもなります。
特に気をつけたいのが薄毛の人です。髪によるカバー力が弱いため、紫外線が直接頭皮に当たりやすくなります。

育毛環境を悪化させる紫外線

頭皮に直射日光が当たると、皮脂が酸化して頭皮がかぶれ、毛根にダメージを与える恐れがあります。
また、日焼けで頭皮が乾燥すると、皮膚の免疫機能が低下し、細菌などへの抵抗力が弱ります。その結果、抜け毛が増えたり、健康な髪が育ちにくくなるといった悪影響が出てきます。
さらに、慢性的に紫外線を浴び続けると、頭皮が徐々に硬くなり育毛環境が悪化します。

髪のハリやツヤも失われます

肌と同じく、髪も日焼けをすると乾燥し、ツヤやハリが失われてパサつきます。
キューティクルが損傷し、切れ毛にもなりやすいので要注意。毛染めをしている方は、紫外線に当たると色が抜けやすいということもあります。
最近は、ウォーキングを楽しむ女性が増えていますが、運動時には必ず帽子で紫外線対策を行いましょう。

紫外線対策 ココがポイント!

point1 帽子や日傘を常用する

いずれもUVカット加工のものがおすすめ。帽子は頭皮が蒸れにくい麦わらや麻など天然素材のものを。ときどき脱いで風を通し、汗はこまめに拭き取りましょう。

point2 頭皮にうるおいを与える

シャンプーは皮脂を取り過ぎないアミノ酸系のものを。洗髪のお湯も38℃程度のぬるま湯がベストです。保湿効果のある育毛剤で、頭皮にうるおいと栄養を与えるのも大切。

point3 キューティクルを整える

シャンプーやお湯洗い後は、必ずトリートメントケアを。髪に栄養を与えることで、紫外線ダメージに強い髪にしておきましょう。定期的なタオルバックも効果的!

point4 プール後の洗髪は入念に

運動後は、シャンプー剤を使ってしっかり塩素を落とし、よく乾かしてから外に出ること。塩素が残った髪は、紫外線ダメージを受けやすくなります。もちろんトリートメントも忘れずに。

育毛専門医 桑名博士
1954年高知県生まれ。名古屋大学医学部卒。医学博士。
シャーレ内での毛包細胞培養に成功後、各種育毛剤を開発する。皮膚科部長を務めた高知赤十字病院時代は日本でも珍しい「育毛外来」を開設。現在は桑名皮フ科院長。日本医学育毛協会理事、日本臨床毛髪学会評議員。